給湯器のリモコンに「888」や「88」という数字が点滅したことはありませんか?
「ついに故障したのか」「修理代はいくらかかるんだろう」という不安な気持ちになるかもしれません。
お湯はまだ問題なく使えるけれど、このまま使い続けても大丈夫なのか、どこに連絡すればいいのか分からず、困惑している方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、給湯器の「888」「88」表示の本当の意味から、放置するリスク、具体的な対処法と費用の目安などを網羅的に解説します。
ぜひ最後まで参考にしてみてくださいね。
給湯器リモコンの「888」「88」の意味

この「888」「88」表示は、メーカーが製品に組み込んでいる「点検時期のお知らせ機能」または「経年劣化お知らせ機能」と呼ばれるものです。
給湯器はガスや灯油を燃焼させ、電気を使って制御する精密機器であり、長期間の使用によって内部の部品は少しずつ劣化していきます。
この経年劣化が、ガス漏れや不完全燃焼といった重大な事故につながることを未然に防ぐ目的で、この機能が搭載されています。
なぜ表示される?
この機能が作動する根拠となっているのが、国が定めた「消費生活用製品安全法(消安法)」です。
過去に扇風機や石油ストーブなどの長期使用による発火事故が相次いだことを受け、経年劣化による事故を防止するために、メーカーに対して「設計上の標準使用期間」を製品に表示することが定められました。
「設計上の標準使用期間」は「製品の寿命」や「メーカーの無償保証期間」とは異なるという点です。
これは、標準的な使用条件の下で、安全上支障なく使用することができると設計上想定される期間の目安を示したものです。
家庭用給湯器の場合、この期間は「10年」と設定されています。
この10年という期間を超えても給湯器は動き続けますが、メーカーが想定した安全使用の期間は過ぎており、見えない部分での劣化が進んでいる可能性が高まるため、専門家による点検が推奨されるのです。
「888」が点灯する具体的なタイミング
「点検時期のお知らせ」が表示されるタイミングは、主に2つの条件でカウントされています。
- 設置からの経過時間(約10年)
- 累積燃焼時間または着火回数
多くの給湯器では、内部のコンピューターが設置からの経過時間をカウントしています。
そして、約10年が経過した時点で「888」を表示させます。
しかし、使用頻度は家庭によって大きく異なるため、より公平な指標として「累積燃焼時間」が用いられる機種も増えています。
一般的に、家庭用給湯器では累積燃焼時間が約3600時間に達した時点が目安とされています。
例えば、毎日平均して1時間給湯器を燃焼させるご家庭の場合、「1時間 × 365日 × 10年 = 3650時間」となり、約10年で表示される計算です。
しかし、家族の人数が多い、冬場に追いだきや床暖房を長時間使用するなど、使用頻度が高いご家庭では、7~8年で3600時間に達し、表示が早く出ることもあります。
逆に、使用頻度が低い場合は10年以上経ってから表示されることもあります。
このサインは、リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパス、長府工産といった国内の主要給湯器メーカーで共通の仕様となっており、メーカーを問わず「10年が経過したら点検」という認識で間違いありません。
「888」「88」の表示を放置するリスクと危険性

給湯器リモコンの「888」「88」表示は、今すぐお湯が使えなくなる故障サインではないため、「まだ動くから大丈夫だろう」とつい楽観視してしまいがちです。
しかしこのサインを放置すると、いつ重大なトラブルが発生してもおかしくない状態に直面します
経年劣化の事故リスク
10年以上使用した給湯器は、人間でいえば高齢期に入っています。
内部の部品は熱や水、ガスの影響で摩耗・腐食し、本来の性能を発揮できなくなっています。
これが、予期せぬ重大事故の引き金となるのです。
- 最も恐ろしいリスクが、一酸化炭素(CO)中毒です。一酸化炭素は無色・無臭のため発生に気づきにくく、知らぬ間に中毒症状が進行し、最悪の場合は死に至ります。
- ガスの接続部や内部の配管に使われているゴム製のパッキンは、経年劣化で硬化し、ひび割れを起こします。そこから微量なガス漏れが発生し、給湯器が着火する際の火花に引火して火災につながる恐れがあります。
- お湯の温度を正確に制御しているのは、サーミスタと呼ばれる電子部品(温度センサー)です。このセンサーが経年劣化で故障すると、温度調整が正常に機能しなくなります。その結果、「リモコンの設定は40℃なのに、蛇口からは60℃以上の熱湯が突然出てきた」という事態が起こり得ます。
- 給湯器内部では、経年劣化により配管の接続部などから水漏れが発生することがあります。漏れた水が給湯器内部の電気系統や制御基板にかかると、漏電やショートを引き起こし、給湯器本体を完全に破壊するだけでなく、ご家庭のブレーカーが落ちる原因にもなります。
放置がもたらす日常生活へのダメージ
事故には至らなくとも、「888」表示を放置することは、日常生活や家計に大きなダメージを与える可能性があります。
- 給湯器は、水温が低く、使用頻度も高まる冬場に最も負荷がかかり、故障が集中します。想像してみてください。一年で最も寒い日の朝、シャワーを浴びようとしたら冷たい水しか出ない。顔も洗えず、食器も洗えない。そんな生活が何日も続く可能性があります。
- 「壊れたら修理すればいい」という考えは、10年を経過した給湯器には通用しない場合があります。メーカーは、修理用部品を製品の製造終了後、約10年間保有することが目安とされています。そのため、「888」が表示される頃には、修理に必要な部品がすでに入手できず、「修理不能」で交換しか選択肢がないケースが非常に多いのです。運良く部品があって修理できたとしても、それは一時しのぎに過ぎません。一箇所を直しても、すぐに別の劣化した部品が故障するという「もぐら叩き」状態に陥り、結果的に修理費用が積み重なって、新品に交換するより高くついてしまうことも少なくありません。
「888」「88」の表示は、これらすべてのリスクを未然に防ぐための警告です。
このサインをしっかりと受け止めることが重要です。
「888」「88」表示が出た場合の対処法

このサインに対しては、大きく分けて①専門家による「あんしん点検」を受ける、②将来を見据えて「給湯器の交換」を検討するという2つの推奨される選択肢があります。
そして、あくまで緊急避難的な最終手段として③ユーザー自身で「一時的に表示を解除する」という方法も存在します。
専門家による「あんしん点検」
「888」表示が出た際の、最も基本的かつ確実な第一歩は、メーカーや専門業者による「あんしん点検」を受けることです。
点検は、専門知識と技術を持つ認定技術者が行い、約1時間程度で完了します。
- お申し込み:各メーカーのコールセンターや公式ウェブサイトから依頼します。希望日時を伝え、予約を確定させます。
- 訪問とヒアリング:予約日時に技術者が訪問。まずは使用状況(年数、家族構成、最近の不調の有無など)をヒアリングします。
- 外観・設置状況の確認:給湯器本体のサビや変形、排気管(煙突)のズレや詰まり、周囲に燃えやすいものがないかなど、設置環境の安全性をチェックします。
- 内部の精密点検:カバーを開け、内部の状態を確認します。制御基板や配線の劣化、ホコリの蓄積、熱交換器の状態などを目視でチェックします。
- ガス(燃料)漏れの検査:最も重要な項目の一つ。専用のガス検知器を使い、本体や配管の接続部から微量なガス漏れや燃料漏れがないかを精密に検査します。
- 燃焼状態と安全装置のテスト:実際にお湯を出し、燃焼時の炎の色や安定性を確認します。ここでCO(一酸化炭素)濃度を測定し、不完全燃焼が起きていないかをチェック。また、過熱防止装置などの各種安全装置が正常に作動するかもテストします。
- 結果報告とアドバイス:全ての点検が終了後、「点検結果報告書」をもとに、技術者から詳細な説明を受けます。どの部分がどの程度劣化しているか、交換が推奨される部品はあるか、修理した場合の概算費用、そして「このまま使用を続けても当面は安全か」「早めの交換を推奨するか」といった総合的なアドバイスがもらえます。
費用は前述の通り、機器の種類に応じて約9,350円〜11,000円(税込)が目安ですが、これはあくまで「点検」の料金です。
点検の結果、部品交換などの「修理」が必要と判断された場合は、別途修理代(部品代+技術料)が発生することを覚えておきましょう。
「給湯器交換」を検討する
使用開始から10年以上が経過している場合、「あんしん点検」を飛び越えて、はじめから「給湯器の交換」を検討することが、多くの場合で最も合理的かつ経済的な選択となります。
- トータルコストでの優位性:10年選手の給湯器は、一箇所を修理しても、すぐに別の部品が寿命を迎え、次々と故障する「修理の連鎖」に陥りがちです。数万円の修理を2〜3回繰り返せば、新品に交換する費用を上回ってしまうことも珍しくありません。
- 部品供給停止による「修理不能」リスクの回避:メーカーの部品保有期間(製造終了後約10年)を過ぎると、物理的に修理ができなくなります。故障してから「部品がないので交換しかありません」と言われ、慌てて業者を探す事態を避けられます。
- 劇的な省エネ性能による光熱費削減:最新の高効率給湯器「エコジョーズ」は、従来捨てていた排気熱を再利用するため、ガス使用量を約10〜15%も削減できます。例えば、月々のガス代が8,000円のご家庭なら、年間で1万円以上の節約効果が期待でき、10年間使い続ければ、本体価格の差額を上回るメリットが生まれる可能性があります。
- 快適機能と長期保証による安心感の向上:お風呂のお湯をUV(紫外線)で除菌する機能や、微細な泡で体を温めるマイクロバブル機能など、最新機種には生活の質(QOL)を高める機能が満載です。さらに、新しい製品保証と業者による工事保証(多くは10年保証)が付くことで、今後長期間にわたって故障の心配なく安心して暮らすことができます。
「一時的な解除」のリスクと責任
一部の機種では、ユーザー自身がリモコンのボタン操作で「888」の表示を一時的に消すことができます。
しかし、この行為は「時限爆弾のタイマーを一時停止させる」ようなもので、問題の根本解決には全くなっていません。
劣化が進んだ給湯器が安全になったわけではなく、事故のリスクは依然として残ったままです。
賃貸物件で「888」「88」表示が出た場合の対応

アパートやマンション、戸建ての借家など賃貸物件にお住まいの場合、給湯器リモコンに「888」や「88」のサインが表示された際の対応は、持ち家とは根本的に異なります。
ここで最も重要な鉄則は「自分で判断しない、自分で業者を呼ばない、まず大家さん(管理会社)に連絡する」ことです。
なぜ勝手に修理・交換してはいけないのか?
賃貸物件に備え付けられている給湯器、エアコン、コンロといった設備は、入居者が自由に使えるものですが、その所有権は物件のオーナーである大家さんにあります。
入居者はあくまで「借りている」立場であり、これらの設備を管理・維持する責任は大家さん(または委託された管理会社)が負います。
民法では、賃借人(入居者)には「善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)」が課せられています。
これは「社会通念上、一般的に要求される程度の注意を払って、借りたものを管理・使用する義務」のことです。
給湯器に「888」のような異常を知らせるサインが出た場合、この義務に基づき、入居者は速やかにその事実を所有者である大家さんに報告する責任があります。
もし、この報告を怠って給湯器を使い続け、万が一、不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故や、水漏れによる階下への浸水被害などを引き起こしてしまった場合、「異常のサインに気づいていたのに報告しなかった」として、入居者の責任(過失)が問われ、損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。
逆に、大家さんに連絡せず、自分で勝手に業者を手配して点検や交換を行った場合も問題が生じます。
正しい連絡手順と伝え方のポイント
「888」の表示に気づいたら、慌てずに以下の手順で連絡を取りましょう。
- Step 1: 連絡先の確認:まずは賃貸借契約書や入居時のしおりなどを確認し、管理会社の連絡先(または大家さんの直接の連絡先)を調べます。24時間対応の緊急連絡先が記載されている場合もあります。
- Step 2: 電話またはメールで状況を報告:連絡が取れたら、以下のポイントを正確に、かつ簡潔に伝えます。
- Step 3: 今後の流れを確認:報告後、管理会社や大家さんから「こちらで業者を手配しますので、日程が決まったら連絡します」「指定の業者に直接連絡して、日程調整をしてください」といった指示があります。その指示に従って行動しましょう。業者から直接連絡が来る場合は、管理会社(大家さん)から話が通っているかを確認するとスムーズです。
費用負担は誰がする?
経年劣化による設備の点検、修理、交換にかかる費用は、原則として全額、所有者である大家さんが負担します。
「888」表示は、入居者の使い方に問題があったわけではなく、製品が設計上の標準使用期間を迎えたことによる必然的なサインです。
そのため、入居者が点検費用や交換費用を請求されることは、通常ありません。
ただし、例外として入居者の負担となるケースもあります。
- 入居者の故意・過失による故障: 例えば、「給湯器に物をぶつけて壊してしまった」「取扱説明書に反する不適切な使い方をしていた」など、入居者に明らかな責任がある場合は、修理費用を請求されることがあります。
- グレードアップの希望: 大家さんが標準的な機能の給湯器に交換しようとしているのに対し、入居者側の希望で「エコジョーズにしたい」「追いだき機能付きにしたい」など、より高機能な機種へのグレードアップを依頼した場合、その差額分を入居者が負担するというケースは考えられます。
点検・交換を依頼する際の注意点

給湯器の点検や交換は、ガス・水道・電気という生活インフラの根幹に関わる専門的な作業です。
どの業者に依頼するかという選択は、単に費用の問題だけでなく、家族の安全と日々の快適な暮らしに直結します。
悪質業者・点検商法の手口と撃退法
「888」表示が出たタイミングは、所有者の不安な心理に付け込む悪質業者にとって格好のターゲットとなり得ます。
彼らの手口は年々巧妙化しており、正しい知識で自衛することが不可欠です。
- 「無料点検」を装う訪問商法:最も古典的で多い手口です。「近所で工事をしており、ご挨拶を兼ねて無料で点検します」「ガス会社から委託されて、この地域の全戸を回っています」などと、もっともらしい理由でドアを開けさせようとします。そして点検するふりをして、「このパッキンはもう限界だ」「このままだと一酸化炭素が漏れて危険だ」などと、事実かどうか分からない情報で過剰な不安を煽り、高額な修理契約や交換契約をその場で迫ります。
- 「法律」や「義務」を騙る嘘:「2021年の法改正で、このタイプの給湯器は使用が禁止されました」「10年を超えた給湯器は法律で交換が義務付けられています」など、公的な権威を装った真っ赤な嘘で、消費者に「交換しなければならない」と思い込ませる悪質な手口です。実際には、10年を超えた給湯器の交換を義務付ける法律は存在しません。
- 「地域限定」「今だけ」キャンペーン商法:「この地域限定の特別モニター価格です」「今日中に契約していただければ、この展示品を半額で設置します」といった甘い言葉で、冷静に比較検討する時間を与えずに契約を急がせる手口です。「今決めないと損をする」という心理を巧みに利用します。
撃退法と対処のポイント
- 原則:事前連絡のない業者は絶対に家に入れない。 メーカーや正規のガス会社が、アポイントなしで点検や営業に訪れることはありません。
- 身分証の確認と会社への事実確認: 万が一対応する場合は、必ず身分証の提示を求め、会社名、担当者名、連絡先が記載された名刺をもらいましょう。そして、その場ですぐに契約せず、「一度検討します」と伝え、業者を帰らせた後で、その会社の存在をインターネットで検索したり、記載された番号に電話したりして実在するか確認します。
- その場で絶対に契約しない・サインしない: どんなに魅力的な条件を提示されても、「家族(夫・妻)と相談しないと決められません」「必ず複数の会社から見積もりを取ることにしています」と毅然とした態度で断固として断りましょう。
- 困ったら公的機関へ相談: しつこい勧誘や脅し文句で帰ってくれないなど、身の危険を感じたら迷わず警察に通報してください。契約内容に不審な点があれば、全国どこからでも3桁の番号でつながる「消費者ホットライン(電話番号188)」に相談しましょう。
- クーリング・オフ制度を知っておく: 万が一、訪問販売で契約してしまった場合でも、契約書面を受け取った日を含めて8日以内であれば、無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ制度」が適用されます。
信頼できるプロを見極める5つのチェックリスト
悪質業者を撃退できたら、次は数ある業者の中から本当に信頼できるプロを見つけ出す作業です。
以下の5つのチェックリストを使い、業者を多角的に評価しましょう。
Check1:必要な「国家資格」を明示しているか?
給湯器の設置には、ガスと水道の両方に関する専門資格が不可欠です。
ウェブサイトや見積書に以下の資格を保有していることが明記されているか確認しましょう。
- ガス接続関連:「ガス機器設置スペシャリスト(GSS)」「ガス可とう管接続工事監督者」
- 水道接続関連:「給水装置工事主任技術者」(この資格者が在籍する業者は、自治体から適正な工事ができると認められた「指定給水装置工事事業者」です)
無資格での工事は違法行為であり、ガス漏れや水漏れのリスクが非常に高くなります。
Check2:「見積書」は明確で誠実か?
見積書は、その業者の誠実さを測る最も分かりやすい指標です。
- 良い見積書: ①給湯器本体価格(型番も明記)、②標準工事費、③既存機器の撤去・処分費、④追加工事費(配管延長、排気管交換など、必要な理由と内訳も明記)、⑤消費税、⑥保証内容、⑦最終的な支払総額、が全て詳細に記載されています。
- 注意すべき見積書: 「工事費一式」のように内訳が不明瞭な表記や、「諸経費」が不自然に高額な場合は要注意です。また、見積もり時に現地調査をせず、安易に「〇〇円です」と答える業者も、後から高額な追加料金を請求してくる可能性があり、信頼できません。
Check3:豊富な「実績」と正直な「評判」があるか?
ウェブサイトに、写真付きの具体的な施工事例が多数掲載されているかは、経験の豊富さを示す一つのバロメーターです。
Googleマップや口コミサイトで評判を調べる際は、良い口コミだけでなく、「悪い口コミに業者がどう返信・対応しているか」も確認すると、顧客に対する姿勢が分かります。
Check4:「保証制度」はダブルで充実しているか?
保証には2種類あります。両方が充実しているかを確認しましょう。
- ①製品保証(メーカー保証): 給湯器本体に対する保証で、通常1〜3年です。
- ②工事保証(業者独自の保証): 設置工事が原因で発生した不具合に対する保証です。優良な業者は、自信の表れとして10年間の無料工事保証を付けています。保証書がきちんと書面で発行されるかも重要なポイントです。
Check5:問い合わせへの「対応」は迅速で丁寧か?
電話やメールでの問い合わせに対する対応も重要な判断材料です。
こちらの質問に対して専門用語を並べるのではなく、素人にも分かるように丁寧に説明してくれるか。
レスポンスは迅速か。担当者の知識レベルや人柄、相性も、安心して工事を任せられるかどうかを左右します。
相見積もりの実践
一つの業者だけを見て決めるのは、非常にリスクが高い行為です。
必ず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を実践しましょう。
- なぜ必要か?: 自分の家の工事にかかる費用の「適正価格」を把握するためです。また、価格だけでなく、各社の提案内容、担当者の対応、保証内容などを比較検討することで、総合的に最も優れた業者を選ぶことができます。
- 実践方法: 最低でも3社から見積もりを取ることを強く推奨します。例えば、「安心感のある大手ガス会社」「価格競争力のある給湯器専門業者A」「もう一社の給湯器専門業者B」といった組み合わせで比較すると、それぞれの長所・短所がよく分かります。
- 依頼時のコツ: 見積もりを依頼する際は、①現在の給湯器の型番(本体側面のシールに記載)、②給湯器本体が設置されている場所の写真、③リモコンの写真、④配管全体の写真、をスマホで撮って送ると、業者は現地調査なしでもかなり正確な見積もりを出すことができ、話がスムーズに進みます。
「888」「88」以外に注意すべき給湯器の不調サイン

ここでは、日常生活の中で気づくことができる給湯器の危険な不調サインを具体的に解説します。
普段と違う「異音」は危険のサイン
毎日使っていると気づきにくいかもしれませんが、給湯器が発する音に注意を払うことは非常に重要です。
普段の「ブーン」という正常な燃焼音とは異なる音が聞こえたら、それは内部で何らかのトラブルが起きている証拠です。
- 「ボンッ!」という小さな爆発音:これは「異常着火」や「爆発着火」と呼ばれる現象で、特に注意が必要です。給湯器内部に漏れ出たガスに、時間差で点火することで起こります。経年劣化で点火装置の精度が落ちたり、給排気のバランスが崩れたりしている場合に発生しやすく、放置すると着火時の衝撃で内部部品を破損させたり、不完全燃焼を誘発したりする危険なサインです。
- 「キーン」「カーン」という甲高い金属音:これは「ウォーターハンマー(水撃)現象」の可能性があります。急に蛇口を閉めた際などに、配管内の水圧が急激に変化して配管を叩く音です。これが頻繁に起こる場合、配管の接続部や給湯器内部の部品にダメージが蓄積し、水漏れの原因となります。
- 「ゴーッ」という釜鳴りのような大きな音:給湯器内部、特に熱交換器に水垢やゴミが溜まり、水の流れが阻害されると、お湯が沸騰する際にこのような音が出ることがあります。熱効率が著しく低下している証拠であり、放置すれば完全な故障につながります。
- 「ピー」という笛のような音:ファンモーターの軸がずれたり、ベアリングが摩耗したりすると、高速回転時にこのような異音が発生することがあります。給排気が正常に行えなくなる前兆であり、不完全燃焼を引き起こすリスクがあります。
「焦げ臭い」「ガス臭い」は即時対応が必要
臭いは、目に見えない危険を知らせる最も直接的なサインです。
少しでも異常な臭いを感じたら、直ちに使用を中止し、専門家を呼ぶ必要があります。
- 焦げ臭い、ビニールが焼けたような臭い:給湯器内部の電気部品や配線が、ホコリや湿気、経年劣化によってショートし、焼損している可能性があります。放置すれば火災に直結する非常に危険な状態です。
- 酸っぱいような、すえた臭い:これは給湯器内部で不完全燃焼が起きているサインかもしれません。不完全燃焼が起きると、排気ガスに独特の酸っぱい臭いが混じることがあります。一酸化炭素が発生している可能性も高く、極めて危険です。
- 明らかにガス臭い、玉ねぎが腐ったような臭い:都市ガスやプロパンガスには、漏れた際にすぐ気づけるように、わざと玉ねぎが腐ったような臭いが付けられています。この臭いがするということは、ガス漏れが発生している可能性が極めて高いです。絶対に火気厳禁です。換気扇や照明のスイッチも操作せず(操作時の火花が引火する恐れがあるため)、すぐに窓を開けて換気し、屋外に避難してから契約しているガス会社に緊急連絡してください。
給湯器本体やその周辺の変化
給湯器本体やその周辺に現れる見た目の変化も、重要なSOSサインです。
- 本体や配管からの水漏れや濡れた跡がある:本体下部や配管の接続部からポタポタと水が垂れていたり、地面に常に濡れた跡があったりする場合、内部のパッキンの劣化や配管の腐食が考えられます。放置すれば、漏電や内部部品の腐食を加速させ、集合住宅では階下への水漏れ事故という二次被害を引き起こすリスクがあります。
- 本体のひどいサビ・塗装の剥がれ・変形:屋外に設置されている給湯器は雨風に晒されますが、本体にひどいサビや変形が見られる場合、内部の劣化も同様に進行していると考えられます。サビが進行して穴が開くと、そこから雨水が侵入し、制御基板をショートさせるなど致命的な故障の原因となります。
- 排気口の周りが黒くすすけている:給湯器の排気口の周りの壁や、排気口自体が黒いススで汚れている場合、不完全燃焼を起こしている明確な証拠です。これも一酸化炭素中毒のリスクを示す重大なサインです。
温度・量・色などのお湯そのものの変化
毎日使っているお湯の状態にも、給湯器の健康状態が表れます。
- お湯の温度が安定しない(熱くなったり、ぬるくなったりする):温度を制御する部品の故障が考えられます。特に、設定温度より明らかに熱いお湯が出る場合はやけどの危険があり、注意が必要です。
- お湯の量が減った、勢いがなくなった:配管内部に水垢やサビが詰まり、水の通り道が狭くなっている可能性があります。
- お湯が白く濁る、またはサビ色の水が出る:白濁は、水に溶け込んだ空気が細かい泡となって出てきているだけで問題ないケースが多いですが、サビ色の水が出る場合は、給湯器内部や配管の腐食が進んでいる証拠です。
- お湯が出るまでに以前より時間がかかる:点火装置の劣化やセンサーの不具合で、着火がスムーズに行われていない可能性があります。
これらのサインは、一つでも当てはまれば専門家による点検が必要です。
特に「異音」「異臭」「水漏れ」は、放置すると危険度が非常に高いため、決して「もう少し様子を見よう」などと考えず、速やかに信頼できる業者に連絡し、プロの診断を仰ぎましょう。
まとめ
今回は、給湯器リモコンに表示される「888」「88」の意味から、その危険性、そして具体的な対処法まで解説しました。
給湯器の「888」表示は、決してネガティブなサインではありません。
しかし放置は危険です。
もしも「888」表示がでたら、まずは給湯器本体に貼られた銘板シールで製造年を確認し、メーカーのコールセンターや信頼できる専門業者へ相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。


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