給湯器のエラー番号「111」の直し方とは?原因やリセット方法、交換の費用相場を解説

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お風呂に入ろうとした瞬間やキッチンでお湯を使おうとした時に、給湯器のリモコンに点滅するエラーコード「111」が現れた経験はありませんか?

蛇口をひねっても冷たい水しか出てこず、「もしかして、壊れた?」「高額な修理費用がかかるのでは?」と、一気に不安になってしまいますよね。

特に、寒い冬の朝や一日の疲れを癒すバスタイムにこのトラブルが起きると、本当に困ってしまいます。

しかし、実は、この「111(11)」というエラーは、必ずしも給湯器本体の深刻な故障を意味するわけではありません。

そこでこの記事では、エラーコードが示す本当の意味や考えられる5つの主な原因、そして家庭で安全に試せる4つの具体的な対処法を解説します。

ぜひこの記事を参考に、エラーコードを対処してみてくださいね。

  1. 給湯器エラーコード「111(11)」とは
      1. 給湯器の点火と「点火不良」が起きる仕組み
    1. エラー表示時の具体的な症状と確認ポイント
    2. 「111」と「11」の違いとメーカー間の共通性
  2. 給湯器エラー「111(11)」が表示される主な原因
    1. 1. ガス供給の遮断や不足
      1. ガスメーターの安全機能作動
      2. ガス栓の閉鎖
      3. LPガス(プロパンガス)の残量不足
      4. ガス料金の滞納
    2. 2. 気象条件や環境による影響
    3. 3. 給排気不良
      1. 給排気口の閉塞
    4. 4. 給湯器本体・部品の経年劣化や故障
      1. 点火・炎検知装置の劣化
      2. ガス供給部品の故障
      3. 制御基板の故障
    5. 5. 一時的なシステムエラー・誤作動
  3. 給湯器エラー「111(11)」の直し方|自分でできる対処法
    1. ステップ1:まずは基本の「リセット」を試す
      1. なぜリセットで直ることがあるのか?
      2. 安全なリセット手順
      3. リセットの注意点と限界
    2. ステップ2:燃料の供給源「ガス」を確認する
      1. ガスメーターの確認と復帰操作
      2. ガス栓の開閉状態をチェック
    3. ステップ3:空気の通り道「給排気口」を点検・清掃する
      1. 点検すべき場所とチェックポイント
      2. 安全な清掃方法
    4. ステップ4:天候が原因の場合の対処法
      1. 大雨や強風の場合
      2. 凍結の場合
  4. 給湯器エラー「111(11)」が解決しない場合
    1. 修理か交換か? 後悔しないための判断ポイント
      1. 最重要ポイント:給湯器の使用年数
      2. 費用対効果:「修理費5万円」が一つのボーダーライン
      3. 見えないコスト:光熱費の削減効果
      4. ライフスタイルの変化
    2. 給湯器の修理・交換費用目安(内訳と具体例)
      1. 費用の内訳を理解する
      2. 修理費用の具体例(部品別)
      3. 交換費用の相場(工事費込み総額)
    3. 信頼できるプロの選び方と悪徳業者の見分け方
      1. 悪徳業者を見分ける5つの警告サイン
    4. 賃貸物件の場合の対応
      1. 正しい連絡フロー
      2. 費用負担の原則
  5. 給湯器エラー「111(11)」に関するよくある質問
    1. Q. エラー111(11)が出ている時に追い焚きは使えますか?
    2. Q. 自分で給湯器を修理してもいいですか?
  6. まとめ

給湯器エラーコード「111(11)」とは

給湯器のリモコンに突如として表示されるエラーコードの「111」または「11」。

この数字は、給湯器がガスに火をつける「点火」という最も重要な動作に失敗したことを示す「点火不良」のエラーです。

お湯を使おうと蛇口をひねったにもかかわらず、給湯器内部で正常な燃焼が開始されなかったため、安全のために運転を自動停止した状態を意味します。

給湯器の点火と「点火不良」が起きる仕組み

給湯器は、私たちが蛇口をひねるだけでお湯が出てくる便利な機械ですが、その内部では瞬時に複雑で精密な一連の動作(点火シーケンス)が行われています。

  1. 水流検知: 蛇口をひねると、給湯器内に水が流れたことを「水量センサー」が検知します。
  2. ファン作動: 燃焼に必要な空気を送り込み、排気ガスを排出するためのファンが回転を開始します。
  3. プレパージ(事前換気): 前回の使用時に残った未燃焼ガスを排出するため、点火前に数秒間、ファンを回して給湯器内部を換気します。
  4. 点火準備: 「イグナイター」と呼ばれる点火装置が、「カチカチ」または「ジジジ」という音を立てて火花を散らし始めます。
  5. ガス供給: イグナイターが作動している状態で、ガスを送り出す「ガス電磁弁」が開きます。
  6. 点火・燃焼: ガスがイグナイターの火花に触れることで着火し、燃焼が始まります。
  7. 炎検知: 正常に炎が燃えていることを「フレームロッド」というセンサーが検知します。この検知があって初めて、給湯器は安全に燃え続けていると判断し、お湯を作り続けます。

エラーコード「111(11)」は、この一連の流れ、特にステップ4~7のいずれかの段階で失敗した場合に表示されます。

例えば、ガスは供給されているのにイグナイターが故障して火花が出ない、火花は出ているのにガスが出てこない、あるいは点火はしたもののフレームロッドが炎を正常に検知できず「火がついていない」と誤判断してガスを止めてしまう、といったケースです。

給湯器は安全を最優先するため、このシーケンスを数回(リトライ)試みて、それでも成功しない場合に「点火不良」と判断し、エラーコードを表示して運転を完全に停止させるのです。

エラー表示時の具体的な症状と確認ポイント

点火不良が発生すると、以下のような具体的な症状が現れます。

  • お湯がまったく出ず、水しか出てこない: 最も典型的で分かりやすい症状です。
  • リモコンにエラーコード「111」または「11」が点滅表示される: 浴室や台所のリモコン画面で確認できます。
  • 給湯器本体から聞こえる音の異常:蛇口をひねると、給湯器本体から「ウィーン」というファンの作動音と、「カチカチ」「ジジジ」という点火しようとする音は聞こえるが、その後「ゴーッ」という燃焼音が始まらずに静かになってしまう。点火音が全く聞こえず、ファンの音だけがしている。「ボンッ!」という小さな爆発のような、普段とは違う異常な着火音がする。
  • エラーが表示されるタイミング: 蛇口をひねってすぐではなく、30秒から40秒ほど経ってからエラーが表示されることがよくあります。これは、前述の通り、給湯器が安全を確保しながら複数回点火を試み、最終的に失敗と判断するまでに時間がかかるためです。

「111」と「11」の違いとメーカー間の共通性

エラーコードの桁数が違うのは、給湯器の機能によるものです。

  • エラー「11」 (2桁): 主に、お湯を出す機能のみを持つ「給湯専用給湯器」で表示されます。
  • エラー「111」 (3桁): 給湯機能に加えて、お風呂の追い焚きや床暖房などの暖房機能が付随する「多機能型給湯器(複合機)」で表示されることが一般的です。機能が多い分、管理すべきエラーコードの種類も増えるため、3桁で細分化されています。

また、一部のリモコンメーカーや旧型の機種では、「U1」(長府製作所など)、「E06」、「06」といった異なる番号で表示されることもありますが、これらもすべて同じ「点火不良」を意味します。

重要なのは、このエラーが「給湯器が危険を未然に防ぐための安全装置が正常に作動した証拠」であると理解することです。

給湯器エラー「111(11)」が表示される主な原因

給湯器のリモコンに「111(11)」というエラー.が表示された際、多くの方が「給湯器が壊れた!」と焦ってしまいますが、原因は必ずしも機器本体の故障とは限りません。

実際には、ガス供給のトラブルや天候の影響、設置環境といった外部要因が半数以上を占めます。

ここでは、点火不良を引き起こす5つの主要な原因を深く掘り下げて解説します。

1. ガス供給の遮断や不足

お湯を作るための燃料であるガスが、何らかの理由で給湯器に届いていないケースです。

これは最も一般的で、かつ自分で復旧できる可能性が高い原因です。

ガスメーターの安全機能作動

家庭のガスメーター(マイコンメーター)には、異常を検知すると自動的にガスを遮断する高度な安全装置が内蔵されています。

以下のような状況でメーターが作動し、ランプを赤く点滅させてガスを止めます。

  • 震度5相当以上の地震: 強い揺れを感知すると、二次災害を防ぐためにガス供給を停止します。
  • ガスの長時間使用: お湯の出しっぱなしや、他のガス機器と併用してガスの流量が異常に多い状態が一定時間続くと、消し忘れやガス漏れを疑い遮断します。
  • 急な圧力低下: ガス管の損傷など、急激な圧力変化を検知した場合も作動します。

ガス栓の閉鎖

非常に単純ですが見落としがちな原因です。

給湯器本体の下部や、ガスメーターの近くにある「ガス栓」が完全に閉まっていたり、中途半端にしか開いていなかったりすると、ガスが供給されず点火できません。

引っ越しや大掃除の際に誤って閉めてしまったり、ガス会社の点検員が作業後に開け忘れたり、小さなお子様がいたずらで触ってしまったりするケースが考えられます。

LPガス(プロパンガス)の残量不足

戸建て住宅などでプロパンガスをご利用の場合、ガスボンベが空になる「ガス切れ」が原因のことがあります。

通常はガス会社が定期的に交換を行いますが、冬場で給湯使用量が急増したり、ご家族が増えたりして想定より早くガスを消費すると、交換サイクルが間に合わずにガス切れを起こす可能性があります。

ガスコンロなど、他のガス機器も同時に使えなくなった場合は、この原因が強く疑われます。

ガス料金の滞納

万が一、ガス料金の支払いが滞っている場合、ガス会社によって供給が遠隔で、あるいは現地で停止されている可能性があります。

事前に供給停止に関する通知が届いているはずですので、心当たりがある場合は確認が必要です。

2. 気象条件や環境による影響

給湯器は屋外に設置されているため、天候の影響を直接受けます。

特に極端な天候は、点火不良の大きな原因となります。

  • 大雨・台風・強風:激しい雨や風は、給湯器のデリケートな電気系統に影響を与えます。給排気口から雨水が吹き込み、内部の点火装置や電子基板が濡れることで、ショートや漏電を引き起こし、正常な点火を妨げます。また、高湿度によって点火プラグの絶縁性が低下し、適切な火花が飛ばなくなることもあります。
  • 冬場の凍結:気温が氷点下になる冬の朝方にエラーが多発する場合、凍結が原因である可能性が高いです。給湯器に接続されている給水配管や、給湯器内部の水が凍ると、水の流れが完全にストップします。給湯器は、水が流れたことを検知して初めて点火動作を開始するため、「水が流れていない=お湯を使う意思がない」と判断し、点火シーケンスに進みません。外気温がマイナス4℃を下回ると凍結のリスクが高まりますが、特に北向きで日が当たらない場所や、風が常に吹き抜ける場所に設置されている場合は、気温がそれほど低くなくても凍結することがあります。

3. 給排気不良

給湯器は、燃焼のために新鮮な空気を取り込み(給気)、燃焼後のガスを屋外に安全に排出(排気)するサイクルが不可欠です。

この給気と排気の通り道が塞がれると、安全装置が作動して点火を停止させます。

給排気口の閉塞

給湯器の前面や上部にある給排気口が、以下のようなもので塞がれていないか確認しましょう。

  • 強風で飛ばされてきた落ち葉、ビニール袋、新聞紙
  • 給湯器のすぐ近くに置かれた植木鉢、物置、段ボール
  • 鳥が巣を作ってしまった(特に春先)
  • クモの巣や虫の死骸、ホコリの蓄積:給排気口が塞がれると、酸素不足による不完全燃焼や、排気ガスの逆流による機器の過熱を引き起こします。これらは一酸化炭素中毒という命に関わる重大な事故に直結するため、給湯器は異常を検知すると直ちに運転を停止します。このエラーは「危険を知らせるサイン」と捉えることが重要です。

4. 給湯器本体・部品の経年劣化や故障

使用期間が長くなるにつれて、給湯器内部の部品は消耗し、やがて寿命を迎えます。

特に点火に直接関わる部品の故障は、エラー「111(11)」の典型的な原因です。

点火・炎検知装置の劣化

  • イグナイター(点火プラグ): 「カチカチ」と火花を飛ばす部品です。長年の使用で先端が摩耗・劣化すると、火花が弱くなったり、全く飛ばなくなったりして点火に至りません。
  • フレームロッド(炎検出装置): 正常な炎を検知するセンサーです。点火に成功しても、この部品がススで汚れていたり劣化していたりすると、炎を正しく検知できず、「失火した」と誤判断して安全のためにガスを遮断してしまいます。点火後すぐにエラーが出る場合は、この部品の不具合が疑われます。

ガス供給部品の故障

  • ガス電磁弁(ガス比例弁): 点火のタイミングでガスを流したり止めたりする弁です。内部のコイルが断線したり、弁が固着して動かなくなったりすると、ガスが供給されず点火できません。

制御基板の故障

給湯器の頭脳である電子基板が、湿気や経年劣化、あるいは後述する雷サージなどの影響で故障すると、各部品へ正しい指令を送れなくなり、点火シーケンスそのものが実行されなくなります。

5. 一時的なシステムエラー・誤作動

機器の故障ではなく、人間でいう「寝ぼけ」のような一時的な不具合でエラーが表示されることもあります。

  • 落雷による影響: 近隣への落雷によって発生する「雷サージ(異常高電圧)」が電源線を伝って給湯器に流れ込むと、繊細な電子基板にダメージを与え、誤作動や故障を引き起こすことがあります。
  • 電源の不安定: 電源プラグの接触不良や、瞬間的な電圧低下など、ごく僅かな電気的なトラブルがマイコンの誤作動を招くことがあります。
  • システムのバグ: 極めて稀ですが、給湯器の制御プログラムが何らかの予期せぬ要因でバグを起こし、エラーを表示することがあります。これらの原因の多くは、給湯器のリセット操作で簡単に復旧する可能性があります。

給湯器エラー「111(11)」の直し方|自分でできる対処法

給湯器にエラーコード「111(11)」が表示されたとしても、すぐに専門業者に連絡する必要はありません。

原因によっては、自分でできる簡単な対処法で復旧するケースが非常に多いからです。

ステップ1:まずは基本の「リセット」を試す

軽微なシステムエラーが原因の場合、給湯器の再起動(リセット)で問題が解決することがあります。

これは、パソコンやスマートフォンの調子が悪い時に再起動するのと同じ原理です。

なぜリセットで直ることがあるのか?

給湯器の頭脳である「マイコン(電子基板)」が、落雷による瞬間的な電圧異常(雷サージ)や、近隣での工事による電源の瞬断など、ごくわずかな電気的トラブルによって一時的な誤作動を起こしている場合があります。

リセットは、このマイコンのプログラムを一度終了させ、正常な状態に戻す効果があります。

安全なリセット手順

まずは最も手軽なリモコンでのリセットから試しましょう。

  • リモコンの電源OFF/ON: 台所や浴室にあるリモコンの運転スイッチを一度「切」にします。画面が消えたことを確認し、10秒ほど待ってから再度「入」にしてください。これでエラー表示が消えれば、蛇口をひねってお湯が出るか確認します。
  • 給湯器本体の電源プラグ抜き差し: リモコン操作で改善しない場合は、給湯器本体の電源を直接リセットします。給湯器本体の下部や周辺にあるコンセントから電源プラグを抜きます。そのまま10秒以上待ってから、再度しっかりと差し込んでください。

リセットの注意点と限界

  • 危険な状況では絶対に行わない: 給湯器の周辺で「ツーンとする玉ネギや卵の腐ったようなニオイ」がする場合は、ガス漏れの可能性があります。引火の危険があるため、電源プラグの抜き差しは絶対に行わず、すぐに窓を開けて換気し、契約しているガス会社へ連絡してください。また、雨や雪で給湯器本体やコンセントが濡れている場合も、感電の危険があるため作業は中止してください。
  • 設定の初期化: 電源プラグを抜き差しすると、リモコンに設定していた時刻や給湯温度などが初期設定に戻ってしまうことがあります。復旧後に再設定が必要です。
  • 繰り返しのリセットはNG: リセットを2~3回試してもエラーが解消されない場合、一時的なエラーではなく、部品の故障など別の原因が考えられます。何度もリセットを繰り返すと、電子基板に余計な負荷をかけて故障を悪化させる可能性もあるため、次のステップに進みましょう。

ステップ2:燃料の供給源「ガス」を確認する

次に、給湯器の燃料であるガスが正常に供給されているかを確認します。

ガスの問題はエラー111の非常に多い原因です。

ガスメーターの確認と復帰操作

ガスメーター(マイコンメーター)の安全装置が作動して、ガスが遮断されていないか確認します。

  1. メーターの位置を確認: ガスメーターは通常、玄関脇のパイプスペースや、屋外の壁面、ガスメーターボックス内に設置されています。
  2. 赤ランプの点滅を確認: メーターの中央上部にある赤ランプが点滅していたら、ガスが遮断されているサインです。
  3. ガスメーター復帰の手順:① 家中のガスコンロやファンヒーターなど、すべてのガス機器の運転を止め、器具栓・ガス栓を閉めます。② メーターの左側にある黒い「復帰ボタン」のキャップを左に回して外します。③ 復帰ボタンを「奥までしっかり押して、表示ランプが点灯したらすぐに手を離し」ます。④ 最重要:そのまま約3分間待ちます。 この3分間は、メーターがガス漏れがないかをチェックしている安全確認の時間です。絶対にガスを使わないでください。⑤ 3分後、赤ランプの点滅が消えていれば復帰完了です。エラーが解消したか確認してください。

ガス栓の開閉状態をチェック

給湯器本体につながるガス栓が閉まっていないか確認します。

ガス栓は、給湯器の真下にあるガス管に接続されたコック(つまみ)です。

コックの向きが配管と「平行」になっていれば「開」、直角になっていれば「閉」の状態です。

もし閉まっていたら、開いてから再度お湯が出るか試してください。

ステップ3:空気の通り道「給排気口」を点検・清掃する

給湯器は燃焼のために空気を取り込み(給気)、排気ガスを出す(排気)必要があります。

この空気の通り道が塞がれていると、安全装置が働いて点火を停止させます。

点検すべき場所とチェックポイント

給湯器の前面や上部にある、格子状や煙突状になっている部分が給排気口です。

以下のようなもので塞がれていないか、周囲をよく確認してください。

  1. 落ち葉、ビニール袋、クモの巣、鳥の巣
  2. 給湯器のすぐ前に置かれた植木鉢や物置、自転車など

安全な清掃方法

  1. 必ず給湯器のリモコンと本体の電源を切ってから作業します。
  2. 手で取れる大きなゴミや落ち葉は取り除きます。
  3. 細かいホコリやクモの巣は、使い古しの歯ブラシや柔らかいブラシで優しくかき出してください。

【厳禁】 内部の故障につながるため、カバーを開けて内部を触ったり、高圧洗浄機をかけたりすることは絶対にやめてください。

ステップ4:天候が原因の場合の対処法

大雨や凍結といった悪天候が原因でエラーが出ている場合、天候に応じた適切な対処が必要です。

大雨や強風の場合

激しい雨風によって給湯器内部の電気系統が湿ったり濡れたりしたことが原因です。

この場合は、天候が回復してから半日~1日ほど時間を置き、内部が自然に乾燥するのを待つのが最も安全で効果的です。

ドライヤーなどで無理に乾かすと、熱で部品を傷めたり火災の原因になったりする危険があるため、絶対に行わないでください。

凍結の場合

冬の朝にエラーが出た場合、給水配管の凍結が疑われます。

  1. 凍結のサイン: 給湯器下の給水元栓が硬くて回らない、または元栓は回るのにお湯も水も蛇口から全く出てこない状態です。
  2. 基本は「自然解凍」: 日中の気温上昇を待つのが、配管破裂のリスクが最も低く安全です。
  3. 急ぐ場合の安全な解凍手順:① 給湯器のリモコン電源を切ります。② 凍結していると思われる給水元栓や配管部分に、タオルを巻き付けます。③ 人肌程度(30~40℃)のぬるま湯を、タオルにゆっくりとかけて温めます。熱湯をかけると、温度差で配管が破裂する危険があるため絶対におやめください。④ 元栓が回るようになったらタオルを外し、再凍結を防ぐために水分を乾いた布で完全に拭き取ります。⑤ 室内で蛇口を少しだけ開け、水が出るか、また配管から水漏れがないかを確認してから使用を再開してください。

給湯器エラー「111(11)」が解決しない場合

自分でできる対処法をすべて試してもエラーが解消されない場合、それは給湯器内部の部品が寿命を迎えた、あるいは故障したという本格的なサインです。

この段階では、安全のためにも専門的な知識と技術を持つプロに診断を依頼する必要があります。

修理か交換か? 後悔しないための判断ポイント

修理と交換のどちらが最適かは、給湯器の状態や使用状況によって異なります。

以下の4つのポイントを総合的に考慮して、家庭にとって最も賢明な選択をしましょう。

最重要ポイント:給湯器の使用年数

給湯器の寿命を判断する上で最も重要な指標です。

  • 7年未満: 基本的に「修理」が推奨されます。メーカーの部品供給も安定しており、比較的軽微な部品交換で済む可能性が高いです。また、購入から1~2年以内であればメーカー保証、それ以降も有料の延長保証に加入していれば、費用を抑えて修理できます。
  • 7年~10年: 「修理」と「交換」の両方を視野に入れるべき時期です。給湯器の設計標準使用期間は10年であり、この時期を境に複数の部品で劣化が進行し始めます。今回の修理費用が高額になる場合や、ライフスタイルの変化(家族が増えたなど)がある場合は、交換も有力な選択肢となります。
  • 10年以上: 強く「交換」をおすすめします。メーカーの部品保有義務は製造終了後10年間のため、古い機種では修理に必要な部品がなく、修理自体が不可能な場合があります。たとえ修理できたとしても、すぐに別の部品が故障する「二次故障」のリスクが非常に高く、修理を繰り返す「いたちごっこ」になりかねません。結果的に、新品に交換するより高くつくケースが多々あります。

費用対効果:「修理費5万円」が一つのボーダーライン

修理にかかる費用も重要な判断材料です。

もし業者から提示された修理の見積もりが5万円を超えるようであれば、交換を検討する価値があります。

高額な修理は、熱交換器や電子基板といった給湯器の心臓部が故障している可能性を示唆しており、それだけ機器全体の劣化が進んでいる証拠とも言えます。

5万円を投資して延命させるより、新品に交換して今後10年間の安心と快適性を手に入れる方が、長期的なコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

見えないコスト:光熱費の削減効果

近年の給湯器、特に「エコジョーズ」と呼ばれる高効率給湯器は、省エネ性能が飛躍的に向上しています。

エコジョーズは、これまで捨てられていた排気熱を再利用してお湯を作るため、少ないガス量で効率よくお湯を沸かせます。

  • 従来型給湯器の熱効率:約80%
  • エコジョーズの熱効率:約95%

この差により、年間のガス代を約10,000円~20,000円節約できる可能性があります。

交換費用は従来型より2~5万円ほど高くなりますが、このランニングコストの差額によって、数年で元が取れる計算になります。

10年以上使うことを考えれば、交換は未来への賢い投資と言えます。

ライフスタイルの変化

給湯器の交換は、家庭のお湯の使い方を見直す絶好の機会です。

お子様が生まれてお湯の使用量が増えた、あるいは独立して減ったなど、家族構成の変化に合わせて給湯器の能力(号数)を最適なものに変更できます。

能力が足りないと冬場に湯量が不足しますし、過剰すぎても無駄になります。

給湯器の修理・交換費用目安(内訳と具体例)

実際に業者に依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

ここでは費用の内訳と、具体的な相場を詳しく見ていきましょう。

費用の内訳を理解する

見積書は「総額」だけでなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。

  • 商品代: 給湯器本体の価格。
  • 標準工事費: 既存の給湯器の撤去、新しい給湯器の設置、配管接続など、基本的な作業費。
  • 追加工事費: 設置場所の状況によって発生する追加作業費(例:排気筒の延長、高所作業のための足場設置、電源工事など)。
  • 出張費: 業者が現場に来るための費用。
  • 諸経費・廃材処分費: 古い給湯器の処分費用など。

修理費用の具体例(部品別)

点火不良(エラー111)の場合、交換が想定される部品と費用目安は以下の通りです。

  • 点火プラグ(イグナイター)や炎検知器(フレームロッド)の交換:15,000円~25,000円
  • ガス電磁弁の交換:20,000円~35,000円
  • 電子制御基板の交換:20,000円~40,000円
  • 熱交換器の交換(高額修理):50,000円~100,000円以上

交換費用の相場(工事費込み総額)

給湯器の種類や機能によって価格は大きく変動します。

  • 給湯専用タイプ(追い焚きなし):8万円~15万円
  • オートタイプ(自動お湯はり+追い焚き):15万円~22万円
  • フルオートタイプ(オート機能+自動足し湯・配管洗浄):20万円~30万円

信頼できるプロの選び方と悪徳業者の見分け方

給湯器は生活に不可欠なインフラであり、その工事は専門資格が必要です。

安心して任せられる優良業者を選ぶためのポイントと、注意すべき悪徳業者の手口をご紹介します。

悪徳業者を見分ける5つの警告サイン

  1. 過度に不安を煽る: 「このままだと爆発しますよ!」などと恐怖心を煽り、即決を迫る。
  2. 見積もりが異常に安い: 広告で極端な安さを謳い、現場で不当な追加料金を請求する。
  3. 見積書が大雑把: 「工事一式」としか書かず、詳細な内訳を説明しない。
  4. 契約を急がせる: 「本日限定のキャンペーン価格です!」などと、冷静に考える時間を与えない。
  5. 会社の素性が不明: ホームページがない、所在地が曖昧、連絡先が携帯電話のみ。

賃貸物件の場合の対応

賃貸マンションやアパートにお住まいの場合、対応方法が異なります。

自己判断で業者を呼ぶと、トラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

正しい連絡フロー

  1. 自己対処: まずはリモコンリセットなど、この記事で紹介した自分でできる対処法を試します。
  2. 即時連絡: 改善しない場合は、自分で業者を探す前に、必ず管理会社や大家さんに連絡してください。その際、「エラーコード111が表示されている」「お湯が全く出ない」など、具体的な状況を伝えます。
  3. 指示を待つ: 管理会社や大家さんが指定の業者を手配してくれます。その指示に従ってください。

費用負担の原則

給湯器は部屋の「設備」であり、その所有者は大家さんです。

そのため、経年劣化など通常の使用による故障の場合、修理・交換費用は大家さんが負担するのが原則です。

ただし、入居者が給湯器を凍結させて配管を破裂させたなど、故意・過失による故障の場合は、入居者の負担となる可能性があります。

いずれにせよ、勝手に修理・交換を進めてしまうと、費用を負担してもらえないだけでなく、契約違反と見なされる恐れもあるため、必ず事前に相談しましょう。

給湯器エラー「111(11)」に関するよくある質問

ここでは、給湯器のエラー「111(11)」に関して頻繁に寄せられる質問や、多くの方が抱く疑問について、解説します。

Q. エラー111(11)が出ている時に追い焚きは使えますか?

A. 多くの場合、追い焚き機能は使用可能です。

  • 給湯回路: 新しい水を温めて蛇口やシャワーから供給する回路です。エラーコード「111(11)」は、主にこの回路の点火不良を示しています。
  • 追い焚き回路: 浴槽内のお湯を循環させ、温め直すための専用の回路です。給湯回路とは独立しているため、片方が不調でももう一方は作動することが多いのです。

したがって、キッチンやシャワーでお湯が出なくても、浴槽にお湯(または水)が張ってあれば、追い焚きボタンを押すと作動する可能性があります。

これは、急なトラブルでどうしてもお風呂に入りたい時の応急処置として有効です。

Q. 自分で給湯器を修理してもいいですか?

A. 絶対にやめてください。専門知識のない方の自己修理は非常に危険です。

「部品を交換するだけなら簡単そう」と感じるかもしれませんが、給湯器はガス・電気・水道という3つのライフラインが複雑に絡み合った精密機器です。

  • 命に関わる事故のリスク:部品の接続ミスやパッキンの劣化を見逃すと、ガス漏れが発生します。屋内で不完全燃焼が起きれば、無色無臭の猛毒である一酸化炭素中毒を引き起こし、死に至る可能性があります。またガス漏れに気づかずに電源を入れる、あるいは静電気が発生するだけで、引火して火災や爆発事故につながる恐れがあります。
  • 法的なリスクと罰則:給湯器の交換やガス接続部の修理には、「ガス可とう管接続工事監督者」「液化石油ガス設備士」「第二種電気工事士」「給水装置工事主任技術者」といった複数の国家資格が必要です。無資格者がこれらの工事を行うことは法律で固く禁じられており、違反した場合は罰金や懲役などの罰則が科される可能性があります。
  • 経済的なリスク:一度でも自分で分解や改造を行うと、その時点でメーカー保証はすべて無効となります。また、修理に失敗して別の箇所まで壊してしまった場合、プロに依頼した時よりもはるかに高額な修理費用がかかることになります。

まとめ

今回は、給湯器エラーコード「111(11)」の原因と対処法について、網羅的に解説しました。

まず、このエラーは「点火不良」を意味し、給湯器の安全装置が正常に作動した証拠なので安心してください。

自分で対処する際は、①リモコンと本体のリセット、②ガスメーターの確認と復帰、③給排気口の清掃、④天候の回復を待つ、という4つのステップを安全に注意しながら順番に試してみてください。

どうしても業者に依頼しなければいけないときには、価格だけでなく、資格の有無、工事保証の内容、対応の丁寧さを複数の業者で比較検討し、安心して任せられるパートナーを見つけることが大切です。

この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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